銀座時代お客さま編アロマdeセレブ
ダンディな大地主♪想い出に残るお客さま☆
誰でも初めてのことって、かなり印象に残っていませんか
特にたくさんの不安を抱えて働くことになった銀座高級クラブで、初めてお席に着いたお客さまのことは今でも強烈な印象に残っています
銀座では勝手に好きなお席に着くことは許されず、「メンバー」と呼ばれる女性を着ける担当がいて、彼がその場その場のお客さまのお席の状況を観察しながら、女の子を席に着け、配置換えをしていくんです。
実は私がまだ25歳の頃、高級クラブで働く前に銀座でスカウトされ、初代ママが亡くなった折には日経新聞に載り、60年続く有名老舗ラウンジ「らどんな」というお店で半年間ほど働いた経験があり(残念ながら今は閉店してしまいました)その折に高級クラブのママや女の子、スタッフの方達の雰囲気を垣間見ていたので、高級クラブで働くのは物凄く大変で、その当時若かった私は、怖いところというイメージがあったんです。
そんな中の初出勤「本当に大丈夫だろうか
」「私は銀座でやっていけるんだろうか
」「お客さまに怒られたらどうしよう
」等々・・・たくさんのいらぬことが頭をよぎり、凄~~~く早く準備して出勤してしまい、スタッフの方に「やる気あるねぇ~
」と、からかわれてしまったのを覚えています(笑)
「今日から入店しました新人です宜しくお願いします
」と、メンバーの方に紹介され、初めて着いたお客さまは、今で言うところの雑誌「レオン」に登場してきそうなオシャレでダンディな方で、銀座にはこんなに素敵なお客さまがいるんだ
と瞬時に思えてしまうほど、格好良い雰囲気の方でした。
「何でも好きなもの飲んで」と、お客さま。
「はい。ありがとうございますじゃあ、ブランデーロックでいただきます
」と、私。
「えっま~た、俺の席にメンバーは酒豪を着けたな
」と、お客さま。
お1人でいらしていたにも関わらず、ブランデー、ウィスキー2本、焼酎と4本もボトルが置かれていたので、その中から1番量が多く入っていて、飲みやすいと感じていたブランデーを選んだのですが、後で聞くと最初からロックで頼むなんて女の子は殆どおらず、担当の係りのお姐さんとメンバーが結託して売上アップを狙ったのかと思ったそうです(笑)
実は私も緊張し過ぎて、早めにほろ酔いになってしまえば楽かもと思い、ウッカリ口走ってしまったのですが
しかしそれが幸いして、係りのお姐さんにもお客様にも、面白くて凄く飲める子という印象になり、その後も必ず、お席に着かせていただけるようになったんです
そして季節が春に変わる頃、桜の花見に誘っていただいたんです。週末、しかもご自宅に
自宅で花見と思いながらも、係りのお姐さんや他の女の子、スタッフと共に伺ったのですが・・・本当にビックリしました
お庭に大きな桜の木が1本あったものの、そのお客さま担当の銀座中の他のクラブの係りの女性や女の子、スタッフ・・・総勢40名ほどが着席できるお庭でバーベキューなんですそしてビックリするほどの大きなお家
もちろん飲み放題、食べ放題で
ビールも居酒屋に置いてあるようなサーバーが3台もあり、お肉やお魚、野菜など業者の方がケースで運ぶような入れ物で積まれており、主催者のお客さまと奥さまが、まるで的屋のように(笑)焼いてくれているんです
実はこの方は大地主で、毎年、花見の季節には、ご近所の方々や交番のお巡りさんまで、お仕事関係やお友達、銀座チームと、3~4回もこうしたパーティーを開くそうなんです
何せその当時、その方の月の飲み代は300万円はかかると言ってましたし代々のお金持ちの方って、本当に寛大で豪快な方が多い
というのが、私が銀座で知り合ったお金持ちの方の印象です
奥さまとも一緒に銀座にも度々、出没して下さり、奥さまの誕生日には銀座中の担当係り女性が集まり、大パーティーになるんですよ
その後、私も他店に移り、係りとなり、本当にたくさんの経験と教えをいただき、とっても良くしていただきました
ゴルフを最初に教えていただいたのも、このお客さまで、初コースデビュー
は何とハワイに連れて行っていただきました
今、思えば本当に贅沢ですよね
ご自宅の倉庫には、、ヘタな中古ショップよりたくさんのゴルフクラブがあり、スタッフなどもよくクラブをいただいてましたね(笑)
今でもご夫婦とも、たまに連絡を取り、親交が続いているのは本当に感謝です
今日の想い
「最初の出逢いが、その後の銀座人生を開花させ価値あるものになりました」
久々の銀座高級クラブでの再会♪想い出に残るお客さま☆
久しぶりの再会と言うのは、嬉しくもあり胸もトキメキますね
そして、互いに切磋琢磨した仲だと一瞬にして距離もグッと縮まります
銀座時代のお客様より「一緒に行かないか」と連絡があり
私が引退したお店の可愛がっていたスタッフの誕生日
があり、久しぶりに銀座の高級クラブに行ってきました
このお客さまは実は私と同級生学年は一つ上にはなりますが、もうかれこれ付き合いは13年位でしょうか
電話では忘れない程度にお互いにかけあい話をしていたものの、会うのは2年ぶり位。。。
彼との想い出は、本当にたくさんあるので、私の中で忘れられないお客さまの1人でもあるのです
出逢ったのは私がまだ銀座3年生の頃
既に売上では、在籍40~50人いるお店で常に3本指には入るトップクラスになっていたのですが、自分の中では若い人に苦手意識があったんです
銀座の高級クラブでは、40代でも若い方に入りますから、ましてその頃の彼は会社社長といえども30代前半。
メンバーと言われる女の子を席に付けていく担当から、あの席に・・・と言われた時には、こっそり「嫌だ~」と
どうして苦手だったかと言うと若い方で上司のお供的な方では無く自ら飲める方は、その当時成り上がりが多く銀座の常識も知らないし、態度がちょっと横柄な方も多かったんです
いわゆる金に物言わすタイプ
なので遠巻きに彼を見た時に・・・
もちろんスーツを着てますが、普通のサラリーマンではない。
2人でいらしてましたが、どう見ても、もう1人は部下。
ちょっと頑固そうな面もありそうだし、ヤンチャ系に見える。
あのタイプは好き嫌いがハッキリしているので、会話や態度などで外すと鼻っから相手にしない。
と、一瞬で判断していたからなんです
「何で私がもっと若い子、付けたら良いじゃん
」と、心の声があったものの、そんな事は銀座では許されないので渋々と
そして私が何事も無かったように、ご挨拶と共に満面の笑みで(プロですから(笑))名刺を渡すと、受け取ろうとして彼が固まったんです
私も固まりビックリ!!しましたが、聞けば私のその当時の源氏名(本名で無い名前)が、奥さまと一文字違い
銀座はまだあまり開拓したことが無いのでよく知らず、以前、銀座に来た折に、この店に来たので寄ってみたが、担当の係りの女の子は既に辞めてしまっていた。等々・・・そんな所から話に花が咲き、すっかり意気投合
その後彼は私を担当の係りとしてくれ、プライベートはもちろんのこと、接待などにも本当に良く利用してくれ、応援してくれました
私の方も、そんな彼の期待に応えるべく、いろいろな銀座の常識や、銀座の住人御用達の食事場所
他の高級クラブ
や人
を紹介していったんです
でも彼は、私の最初の見立て通りのヤンチャ系で本当に好き嫌いがハッキリしているので、座った女の子を一瞬で判断し、口もきかない有様で、かなりスパルタしましたが(笑)
しかし私も彼のお陰で、若いお客さまの苦手意識が払しょくされ、その後「銀座の猛獣使い」と、言われたりもしました(笑)
※銀座の猛獣使いとは・・・クセのあるお客さまでも、直ぐに打ち解けられると言う意味です(笑)でも、誤解のないように言っておくと、根は素直だったり義理人情もかなり厚いタイプが多いんですよ
ある日いつもは女の子やスタッフも一緒に呼んで同伴(一緒にお食事などしてお店に入ること)が多かったのですが、その日は珍しく「たまには2人で食事するか
」と
何かあったのかなと不安に思いつつ、待ち合わせの食事場所に行くと、いつもと変わらない様子。。。
「何かあった」と、痺れを切らして聞いてみると・・・
「おれは、絶対におまえの年収を抜くよ」と。。。
へっと、私は心の声(笑)きっと何かの決意表明なんだろうなと思い・・・
「た~のしみにしてるねじゃあ、そうなってたら私の引退式には毎日シャンパン空けて
クラブ中、花で埋め尽くしてね
」
実はもう既に同等か、抜かれているような気もしたのですが(笑)
それから7年後・・・
もちろんその間に、彼は私の年収なんぞ遥かに抜き引退の時には
毎日シャンパンを抜いてくれ
店中の壁を彼一人からのお花で埋め尽くし、グランドピアノの上にも、こぼれんばかりの大きな大きなアレンジまで飾ってくれました
そんな彼との久々の再会
でもここで誤解の無いように彼と私は1度も恋愛感情になったことは無く、苦しい時を一緒に乗り越えた、言わば戦友って感じなんです
彼との出逢いは、今でも座った席までお互いに良く覚えています
そして、よく一緒に行っていた銀座住人なら誰もが知る京風おでん屋さんで、待ち合わせ
そこには既に、誕生日のスタッフとホステスの女の子も。。。
「ママ、変わらないねぇ~!!」
おでん屋の大将や、お客さまである彼、スタッフと一斉に言われ、直ぐに昔話に花が咲き日本酒も進む進む(笑)
「こんなに○○さんに、バシバシ言えるのは、銀座中、探してもママ位ですよ」と、スタッフ。
「そ~りゃ当たり前だろおれに銀座を教えてくれたのは、ママが発端なんだから
」と、彼。
「そうよね~私に足向けて寝れないどころか、顔向けできないことまでしでかしてるもんね
」と、私(笑)
この後、高級クラブで美味しいシャンパンをたらふく飲ませてもらい
最後は、いつもの寿司屋で日本酒
今では少し大人になったものの(笑)相変わらずのヤンチャ系とっても楽しい一夜を過ごしました
今日の想い
「男と女の友情がまかり通る街・・・実は銀座にはそんな一面もあるんですよ」